およそ3ヶ月の入院期間中、車椅子を中心に生活していたのは1ヶ月半ほどでしたが、歩行器や松葉杖を使用するようになってからも、何か物を持って移動するときや、少し距離のあるところに行くときなどは車椅子を使用していました。
最初のうちは慣れなくて、おっかなびっくり乗っているような状態でしたが、だんだん慣れてくると、とても心強く、病院内での行動範囲も自然と広くなりました。
車椅子を利用して気がついたことを少し書いてみます。
【ベットと車椅子】
病院の中は、当然のことながらバリアフリーになっており、車椅子での生活には支障がありません。しかし、ベットから車椅子、車椅子からベットへ移動する場合は、車椅子の機能が問題になってきます。
車椅子には、車輪の内側のところに肘掛けがついていますが、この肘掛けが固定されているものは、ベットへの移動がとても大変です。
私も最初の1週間は、肘掛けの固定されたものしか空いてなく、腰と足の骨折でしたので看護師さんの介助があっても、ベットへの移動はとても大変でした。
このような固定式のものではなく、跳ね上げ式のものや取外し式のものもあり、機能性が優れています。私は、跳ね上げ式のものを使わせてもらったのですが、肘掛けがじゃまにならず、座った高さでそのまま横に移動できるため、固定式のものと比べるとスムーズで本当に楽でした。
【折りたたみの機能】
車椅子は、シートの中央をつかんで引き上げると簡単にたたむことができ、横幅は狭くなります。しかし、縦幅は足を乗せる部分がたためるくらいで、全体のサイズとしてはあまり変化がありません。
外泊許可が出たときに、家族に車で迎えにに来てもらったのですが、大きな車ではなかったので、車椅子を積み込むのにひと苦労しました。
あとで知ったことですが、車椅子にも背折れする機能が付いていてコンパクトになるものがあるようです。
個人で購入する必要がある場合には、このようなところもチェックポイントかもしれません。
【バリアフリー】
外泊許可が出たときに、近くに住んでいる友人のところでどうしても済ませなければならない用事があり、家に帰る前に立ち寄ることにしました。
友人宅は分譲マンションで、バリアフリーになっていることが不動産会社のセールスポイントのひとつだったようです。ケガをする前にも、何度が遊びに行ったことがあるのですが、バリアフリーのことをあまり意識したことはなく、玄関に自動点灯する照明や、風呂に呼び出しブザーが付いている程度のことは知っていました。
ところが、車椅子で行ってみると、色々なことに気づきました。
まず、正面玄関の入り口に3cmくらいの高さの段差があり、ひとりで上ろうとすると危険なので、介助が必要でした。また、エレベーターもどういうわけか車椅子用の押しボタンがなく、手をいっぱいに伸ばしてやっと届く高さに開閉ボタンがついていました。
私がもっとも不便に思ったのはトイレで、車椅子の入るスペースがなく、しかも手すりもついていません。用をたすのに悪戦苦闘し、相当な時間を要しました。友人にそのことを話すと、まったく気に留めていなかったとのことです。もちろん、私も車椅子を利用することになって初めて気がついたことなのですが。
このように、限られたところに行くだけでも色々な不便を感じるのですから、おそらく日頃から車椅子を利用している方は、数えきれないくらいの困難に直面しているのだと思います。
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