入院すると、いちばん接する機会の多いのが看護師さんです。数多くいる看護師さんのなかには、無愛想な人や忙しいのが原因なのか患者さんの訴えを無視するような人も時々見かけることがありましたが、大半の看護師さんは親切で一生懸命頑張っているとの印象を受けました。
逆に、入院している患者さんにも、何を頼むにも命令口調の人や看護師さんを専属のお手伝いさんと混同している人、何かと反抗的で言うことを聞かない人など時々困った人がいます。
最近では、医師と同様に看護師の不足という問題もクローズアップされています。診療報酬が改定されたことにより、入院患者7人に対し看護師1人を配置すると、入院基本料の診療報酬が増額されるので、病院間での看護師確保の競争も激しいようです。
私の入院した病院でも7:1の配置基準で、整形外科には男性の看護師さんも2名いました。
【肉体労働】
白衣の天使という言葉は誰でも耳にしたことのある言葉だと思いますが、実際に働いている看護師さんは、そのようなイメージと少しかけ離れ、本当に重労働で大変な仕事との印象を受けました。
実際には、包帯を巻いたり採血や薬、点滴の管理、血圧・呼吸・脈拍の管理などのほかに、食事や排泄・入浴の介助、また、患者さんの体を拭いたりシーツ交換などをしたりします。
食事や入浴の介助などは決まった時間にやるのでまだいいような気がしますが、排泄の介助などは仕事とはいえ同情してしまいます。
なぜなら自分達が食事しているときでも介助に行かなければならないのですから。
また、体調の異変など様々な用件で、昼夜を問わず頻繁にナースコールで呼ばれます。このような仕事を3交代制に分けて勤務しているわけですから、まさに体力が必要な肉体労働といえるのではないでしょうか。
【コミュニケーション】
患者であった一人として勝手な意見を書かせてもらえば、看護師さんの大切な仕事のひとつとして、入院患者とのコミュニケーションがあるのではないかと思います(もちろん、これは医師と患者の間にも言えることですが)。
やるべきことが多く、多忙な看護師さんにとっては、コミュニケーションを図る時間は少ないかもしれませんが、病気になった人は辛さや不安、弱音を誰かに聞いてもらったり理解してもらいたいと思っています。
患者さんにとって、そのいちばん良い相手が、家族とともに看護師さんではないかと思うのです。医師の場合には病状の詳しい説明など、患者サイドとの会話のやりとりをするコミュニケーションが必要だと思いますが、看護師さんの場合はどちらかというと聞く立場になることが大事な気がします。
患者さんの依存心が強い場合は突き放すことも必要かもしれませんが、それでも最初のうちは相手の話を聞く姿勢がコミュニケーションを図る第一歩だと思います。
私の入院中にこんなことがありました。ある男性の患者さんから、ご飯の中に髪の毛が入っているとの訴えがありました。その時はあまり大騒ぎにならなかったのですが、数日してまた同じ患者さんのご飯に何か異物らしきものが入っていたようで、慌てて栄養士さんなどが謝りにきましたが本人の怒りはなかなか収まりませんでした。
しばらくして、担当の看護師さんが謝りに来ると、「あんたに頭を下げられたらしょうがないなぁ」と言って、すぐに冷静になりました。
私は、この看護師さんが日頃から色々な患者さんとよくコミュニケーションを図っているのを知っていたので、この状況もすぐに納得できました。
この看護師さんは、いつもニコニコしていて聞き上手なうえに、相づちを打つタイミングが絶妙で、患者さんが多少非現実的なことを言っても、すべてを否定せずに理解的な態度で接していたのです。
当然のことながら、男女を問わず多くの患者さんから慕われていました。
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